2009/02/11

雑想

明日は休みか。週半ばに休みがあると気分が楽だ。


読書について。
大前氏の「知の衰退・・・」読了。非常に興味深い内容で一気に読めた。中身も大変タイムリーというかこの大不況に合わせて一気呵成に書き下ろしたのであろう、大変新鮮なもの。ま、誤植が結構目立ったけど。


個々人では優秀な人物が多いが、それが集合体になると何故か途端にだらしなくなる。そんな日本人の集団IQの低さを指摘し、現代のバカっぽい現象を大前さん流に鋭く痛快に分析している。「みんなの意見は案外正しい」という本でもテーマになっていた「集合知」(ここでは「集団知」と呼ばれている)というフィルターを通して、世界における日本の地位の著しい低下や、とにかくものを考えるということをやめてしまった日本人が陥ってしまっている低IQ社会からの脱却し、明日を変えるための提言やヒントを凝縮した内容になっている。


人間は考える葦であると言ったのはデカルトだが、これは裏を返せば、考えることをやめてしまったヒトはもはや人間ではない。しかし現代ニホンはどうだろう。納豆がダイエットにいいと聞けば次の日には店頭から納豆が全て売切れてしまったり、特定の本がベストセラーになれば右へ倣えでそれがずっと売れ続ける。


少し立ち止まって考えることをすれば、こんなおかしな現象は起こりえないだろう。人、あるいはメディアが「いい」と言えばもうそれが考えなしに「いいもの」とカテゴライズされてしまい、価値観の形成が他人任せだから何かあればすぐに人のせいにする。だってお前がそう言ったんじゃないか、と。


自分だけは、いや自分の家族だけはそういう潮流に流されないよう気をつけよう。別に子どもたちを正しい方向に導いてやろうなどと思い上がったことは考えないけど、少なくとも自分の頭で考えて自分なりの考えを持つという姿勢だけでも見せようと思う。

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